環境
ファイントゥデイグループは、「気候変動への対応」と「自然・生物多様性保全と循環型社会の実現」をマテリアリティに定め、バリューチェーン全体を通じて環境負荷の半減に取り組んでいます。
環境基本方針
ファイントゥデイグループは2023年に環境基本方針を制定しました。同基本方針は、当社グループが実施すべき環境保全に関する基本理念と、行動指針を明示したものです。取り組みの重点分野として、気候変動、生物多様性、水、循環型社会、大気・化学物質管理を掲げています。
ファイントゥデイグループ 環境基本方針
基本理念
■持続可能な社会の実現
ファイントゥデイグループは、美しい地球環境を将来世代へ引き継ぐために、事業活動と地球環境保全の両立が、大切だと考えています。パーソナルケア商品を通じて、世界中の人々に「素晴らしい今日」をお届けすると共に、将来世代の人々の生活を美しく豊かにするために、事業活動を通じた地球環境保全に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
■企業の社会的責任
ファイントゥデイグループは、企業の担うべき社会的責任を認識し、地球環境の保全のための法令や国際ルールの遵守、社員への環境教育、地域社会との協働の他、積極的な情報開示などの環境コミュニケーションに取り組んでいきます。
行動指針
■重点分野と基本姿勢
- (1)気候変動への取り組み
- 事業活動とバリューチェーンを通じて、省エネルギー活動の推進と気候変動の原因となる温室効果ガス排出量削減に取り組みます
- (2)生物多様性保全への取り組み
- 自然資本の調和的かつ持続可能な利用を促進するため、事業活動とバリューチェーンを通じた生物多様性影響の評価に努め、そのマイナス影響の低減に取り組みます
- (3)水の持続可能な管理
- 事業活動とバリューチェーンを通じて、取水、排水の両面から、水資源の持続可能な利用と管理を行います
- (4)循環型社会構築への取り組み
- 持続可能な消費を推進するため、事業操業、製品使用、使用済み製品を含む製品ライフサイクルにおいて、資源の適正な管理・効率的な利用、廃棄物の削減に取り組み、サーキュラーエコノミーの実現に貢献します
- (5)大気の保全ならびに化学物質管理
- 事業活動とバリューチェーンで使用する化学物質等の確実な管理を通じて、環境負荷の低減と汚染の防止に努めます
■環境管理体制
ファイントゥデイグループは環境管理体制を構築し、PDCAサイクルを通じた、その維持と向上に継続的に取り組んでいきます
気候変動への対応
ファイントゥデイグループは、「ファイントゥデイグループ 環境基本方針」に基づき、社会的責任として環境保全に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
マテリアリティ「Fine Today & Tomorrow」の中で、気候変動問題への対応を重点分野として定め、重要な経営課題の一つとして取り組みを実施しています。
循環型社会形成への取り組み
ファイントゥデイグループは、循環型社会の実現を重点課題として位置付けています。循環型社会の実現のためには、事業所などにおける廃棄物の発生抑制と資源の循環利用の促進、製品の容器包装面からの施策の推進、流通や販売に伴う廃棄物の削減と素材の検討など、バリューチェーン全体を通じて様々な取り組みが必要です。
当社グループは、循環型社会の形成を通じて、サーキュラーエコノミーの実現に貢献するため、具体的な施策の検討を進めています。
容器包装開発における取り組み
容器包装には、内容物の保護、使⽤や取扱いの利便性、情報の提供といった重要な役割が求められる一⽅、その設計においては、サステナブルな社会の実現に向けた環境への配慮が不可欠だと当社は考えています。そのため、当社製品に使用している容器包装を対象に、4R(Reduce、Reuse、Recycle、Renew)を開発段階から考慮する「ファイントゥディグループサステナブル容器包装開発ガイドライン」を策定し、運用を始めました。全ての製品の容器包装材料をサーキュラーエコノミーの視点に基づいて開発し、サステナブルな容器包装100%の実現を目指しています。
石油由来バージンプラスチック使用量の削減
石油由来バージンプラスチックは、有用性が高く私たちの生活に欠かせない素材である一方、海洋プラスチック汚染、製造過程から焼却過程までに排出される温室効果ガスによる地球温暖化など地球環境にネガティブな影響を与える懸念があります。このことから、ファイントゥデイグループは2030年までに容器に使用される石油由来バージンプラスチックを2022年比原単位で25%以上削減する目標を掲げています。
環境負荷の低い詰替え製品の更なる拡大、製品の大容量化やサステナブル素材の採用を促進し、持続可能な社会と事業の発展の両立に取り組んでいきます。
販売促進物における取り組み
ファイントゥデイは、資生堂ジャパン(株)、ユニ・チャーム(株)、ライオン(株)と小売店の店頭や売場で設置する販売促進物(販促物※)で使用するパーツをプラスチック製から紙製へ順次変更し、プラスチック使用量の削減に取り組んでいます。各社で進めるプラスチック削減を商品だけでなく販促物においても実行することで、日用品・化粧品カテゴリーをリードする各社の規模感を活かし、環境に配慮した社会および業界全体の発展に貢献していきます。
※ 売場に設置されている商品を陳列する販売什器や商品紹介のためのポップなど。
自然・生物多様性保全
ファイントゥデイグループは、マテリアリティの「プラネット」に関する項目として「自然・生物多様性の保全」を掲げており、自然資本の保全を経営の重要課題と認識して取り組んでいます。
ファイントゥデイは、TNFD※の枠組みの活用により当社グループと自然の関係を把握し、自然資本への影響・依存およびリスク・機会を評価し、対応オプションを検討しました。
※ Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:民間企業や金融機関が、自然資本および生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し開示するための枠組み構築を目指す国際的な組織。
持続可能な原材料調達
ファイントゥデイグループでは、製品の主要原材料の一つとしてパーム油を使用しています。パーム油の搾油や、その供給源であるアブラヤシの栽培には、環境保全や人権尊重の観点からさまざまな課題が指摘されています。
こうした課題に対応するため、ファイントゥデイは、2022 年4月に持続可能なパーム油の生産と利用を推進する国際的な認証制度であるRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)に加盟しました。更に2025年には、サプライチェーン認証の取得を通じて、認証パーム油の調達体制を構築し、2030年までのRSPO認証パーム油の使用率100%を目指します。